大通寺

矢掛の中心部を少し離れて北にいったところに、大通寺と言うお寺があります。大通寺は曹洞宗の古刹で、鎌倉時代初期に後鳥羽院の勅願寺として今の場所に建立されたお寺です。

こんな門構えのお寺です。ここは何が有名かというと、庭園。
矢掛の中心部から北方面に抜ける道すがら、ここの案内看板を見るのですが、その案内板にも『大通寺庭園』と書かれていたりします。
この庭園は池泉観賞式式庭園といわれるもので、またの名を『石寿園』というそうです。





これは大通寺の寺門から見た風景。見事なまでの農村地帯ですね。正面の小高い森の向こうが矢掛の中心部になります。





お約束のように不動明王像(?)が睨み付けています。邪気を払う役目・・・だったかな?





門をくぐるとこのような小道があり、その向こうに内門があります。





この門をくぐると大通寺境内です。





こんな感じで大通寺と庭園とはワンセットで紹介されています。





これは本堂ですね。





本堂を覗くと、あまりに勇壮な感じでしたので、思わず写真を撮ってしまいました。





不空羂索観世音菩薩坐像(フクウケンジャクカンゼオンボサツザソウ)。
本堂向って左側に安置されています。岡山県の重要文化財なのだそうですが、このときは非公開でした。残念。





ここの奥に不空羂索観世音菩薩坐像があるということです。





境内の片隅にあったのですが、なかなか風流でしたので思わずパシャっ!この横を通り抜けて、庭園拝観の申し出をし、早速庭園を見学させてもらいました。





これが大通寺庭園です。
が、このアングルだと十分ではありません。実は、この庭園の背後には高峰山という山があるのですが、その山の景色も庭園の景色の一部に取り入れる形で築園されています。こうした技法を借景というのだそうです。景色を借りる・・・うまい言い回しだと感心してしまいました。





こうした感じで撮ると庭の雰囲気が若干出てきます。
背後に見える小高い山、あの景色を借景しているというわけですね。が、やはり素人写真です。直に見ると、もっと迫力ある庭園が眼前に広がって思わず『お〜!』って声を上げてしまいました。





この写真の中心部に3つの大きめの石が立てられていると思いますが、あれが三尊須弥三石組というそうで、あの石を中心に庭園のいろんな石組が配置されています。住職さんは釈迦三尊石と言われていたように思います。
この庭園には仏教思想が根本にあり、それぞれの石や木に仏教的な意味づけがされています。
鶴や亀、竜門に蓬莱山などに似せて配置されている、そんなお話を住職さん自らが丁寧に説明してくださいました。





せっかくの観光スポットなのに、素人写真ばかりではいまひとつこの庭園が持つ趣が伝わりませんので、プロが撮影した写真をパネルにしたものを特別に撮影させていただきました。
こうしてみると、この庭園がいかに趣深いものか、分かっていただけると思います。





さきほどのプロの写真を参考に、再度アングルに注意して取り直した写真です。観光スポットに出向くときにはこうしたアングルの研究というのも役立ったりします。


この庭園、実は左右それぞれから眺めることを前提に造られているそうで、これまでの写真は右側から見た庭園でした。

今度は部屋を変えて左側から見た庭園の写真です。

昔小坊主さんたちの部屋だった部屋からまた違った趣の庭園を見ることができます。左側からの見た庭ですね。

こちらから見ても、写真中央上部に先ほどの三尊須弥三石組を見ることができ、あれを中心にこちらからの眺めを意識した築園がされているそうです。

手前には池があるのですが、そこには50cmくらいの鯉が数匹、時には跳ねて水しぶきを上げながら泳いでいました。





これもプロの写真パネルです。これも撮影させてもらいました。
やはりこの庭園の持つ趣が良く伝わっています。秋の紅葉シーズンにはまた是非きてみたいと思いました。
ちなみに、池にかかっている、手前の石の橋ですが、あれは左右から二つの石を渡して真ん中で支えあっているそうです。支え合いながら橋としての役割を果たしているその厳しさから、男橋と伝えられているそうです。





これは小坊主さんの部屋にあった屏風(?)ですね。忍の文字がマッチしてます。





この部屋に最盛期には何人もの小坊主さんたちが寝泊りしていたとか。昔はどこのお寺も修行僧がいたそうですが、今ではどこのお寺も後継難。時代の流れとはいえ、変われば変わるものです。





この庭園奥に鳥居が見えますが、あの奥には火の神様をお祭りしているそうです。住職いわく、『神仏混合』なのだそうです。あの鳥居も庭園の景色の一部となってよい感じでした。





本堂内を案内されたときにひときわ目についたのがこの襖です。
神戸のNHKの著名な方による作なのだそうで、こうした襖がもう一箇所ありました。
作成に一週間、泊り込みで書いていただいたそうです。こうして写真で見ても結構な迫力だと思いますが、生で見ると思わず見入ってしまいます。





これも時代を感じさせる屏風でしたが、誰が誰を描いたのか、聞きそびれてしまいました。





県発行の指定書です。重要文化財に指定されるとこうした文書が発行されるようですが、こうしてまじまじと見たのは初めてでした。





これも部屋に飾ってあった写真を撮影させていただいたものです。雪化粧した日本庭園なんて、なかなか生では見れません。私は学生時代京都にいましたが、こうした景色を見たことは一度もなく、それが今でも心残りです。タイミングが合わないと難しいですね。





帰り際に、本堂側から撮影しました。
左右対称に植えられている木(何の木かわかりません・・・)が何となく気に入ったので・・・。
大通寺は、矢掛という土地柄にふさわしく、由緒のある趣深いお寺でした。
庭園が有名というのはよくうなずける話で、この立派な庭園は江戸時代の末期に中西源兵衛という人が約20年かけてコツコツと作り上げた庭園なのだそうです。本業は塩問屋と言われてましたから、商人ということになりますが、これだけのものですから財力もそれなりあったということでしょう。
20年も続いた根気がすごいと住職さんは言われていましたが、まさにその通りで、何か一つのこと、それも本職ではないことを20年間も続けるのは並大抵のことではありません。
そんなことに感心しつつ、大通寺を後にしました。

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